現在、木製手摺材で一番多く採用されているのは、ゴムやタモなどの集成材だと思います。以前は、ラワン材の無垢だったでしょうか。木製の手摺材は、その時代のもので、一番コストが安く、丈夫で、使いやすいものが多く使われる傾向が強い。まあ、あたりまえといえば、当たり前のことであります。
　今回のようなご注文は、そんな、「安くて、問題なければなんでもいいよ」の世界とは「ちょっと違うんだな」の感覚の持ち主からの御注文なのかもしれません。
　今回は、輸入品の建具材を採用している現場で、使われる予定とのこと。米栂の一本ものの手摺材。「せっかくここまでこだわったのだから」というこだわりですね。過去には、和風の建物の手摺で、桧の無地のものもありました。磨き丸太や、変木を採用された方もいらっしゃったとおもいます。
既製品の商品もなかなか良いものがありますが、ほんの少しの無垢材で、こだわりや遊び心の満足度をさらに高くできうるのならばこんな選択も「ＯＫ」だということですね。